2008年06月11日
「なおちゃん」のパン

街中の小さな一角にあって、
若いお兄さんが朝から晩まで
ひとりでパンを焼いていました。
パンが好きだという気持ちが伝わってくるような
心のこもったパンを焼いていました。
「なおちゃん」という看板がなくなったのは、
いつ頃のことなのでしょうか。
当時、私は高松市美術館に勤めていたので、
朝、女子高生と一緒に並んで、
よく「なおちゃん」でパンを買っていました。
雨の季節には、傘のパン。
果物の季節には、りんごパン。
そして、動物パンの隣りにあったのが、
にんじんパンだったと思うのですが、
果たしてそれが「なおちゃん」だったのかどうか、
情けないことに記憶が定かではないのです。
にんじんパンを焼きながら「なおちゃん」のパンを思い出し、
また、あの温かいぬくもりのあるパンを食べたいと思ったのでした、
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―春日川に架かる橋― Photos by T.Yoshikawa |