2008年08月18日
宮沢賢治の「やまなし」

自転車を止めて覗き込むと、
50匹ほどの稚魚の群れでした。
たまたま居合わせた「おかや」のおじさんと
かわいいですねと、
しばらくの間、稚魚を眺めて過ごしました。
娘と、宮沢賢治の『やまなし』の
話をしたばかりだったので、
きらきらと輝く水の世界には、
まるでクラムボンが住んでいるようでした。
去年の夏、『やまなし』を読んだ娘は、
「クラムボンはかぷかぷわらったよ」がずいぶんお気に入りで、
クラムボンってなんだろうねと、絵を描いたりしていました。
「『やまなし』は、1・2回読んだだけじゃ、その良さはわからないんだよ」
得意そうに宮沢賢治を語る娘が、
可笑しくて、頼もしくて、
そして、嬉しくもあるのです。
忙しくて、怒涛のようなお盆の日々の中で、
まさしく清流のような宮沢賢治との時間でした。
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―春日川に架かる橋― Photos by T.Yoshikawa |